教会報の巻頭言

ルルドの聖母
中嶋 義晃 神父

現在の南フランス、ルルドには四つの教会と多くの病院が建ち、世界中から多くの人々が毎日、巡礼に訪れています。
これは1858年2月11日、ベルナデッタ(1844〜79)という14歳の、貧しく無学に近い娘のところに聖母マリアが現われたことに始まります。
ベルナデッタは、貧しい労働者の家庭に育ち、6歳の時から喘息で、14歳までは読み書きさえできない、内気な少女でした。

そのベルナデッタと妹のトワネットと友人のジャンヌ・アバディは、ガーヴ・ド・ポー川のほとりにある、マサビエルと呼ばれる洞窟に薪を拾いに行きます。
トワネットとジャンヌが薪を拾っている間、ベルナデッタは風が吹いたような音を聞きます。
思わず顔を上げた彼女は、マサビエル洞窟の岩のくぼみの中に、白い衣装を着た婦人を見ます。

「15日間ここに来るように」とその女性からいわれたベルナデッタは、洞窟に通い続けました。
人々は最初、冷笑しましたが、日増しに彼女とともに洞窟に通い、祈るようになりました。
その間ベルナデッタは、聖母マリアからのメッセージ、「罪を償うこと、この場所に聖堂を建てること」などを人々に伝えました。
彼女のもとに聖母は18回現われたのです。
聖母マリアがベルナデッタに命じて掘らせた泉が、人々の病をいやしたことから、いつしかその話が人々の中に広まっていきました。

その後1866年にベルナデッタはヌヴェール愛徳修道会の修道院に入り、病弱な身をイエスにささげながら35歳の生涯を閉じました。
現在、彼女の遺体は腐敗しないまま安置されています。
1933年、ベルナデッタは聖人に加えられ、記念日は4月16日とされました。

余談ですが、Explore Franceサイトはこの地方を次のように紹介しています。
「ルルドがあるオート=ピレネー県は美食の地方であって、食文化に触れないことには、この地方を知ったとは言えないほど。
ビゴール(ピレネー山麓)地方の郷土料理を食べ、南西部ピレネー独特の訛りが飛び交う賑やかな朝市をのぞいて、地元の生産者とも交流してみましょう。
是非味わいたいお勧め料理は、母乳で育てたラム肉、ガルビュール(白インゲン豆スープ)、ガスコーニュの黒豚、フォワグラをはじめとする鴨料理の数々。
スウィーツをお求めならば、ピレネー郷土菓子ガトー・ア・ラ・ブロッシュ、カイユー・デュ・ガーヴが良いでしょう」。

教会報 2024年2月号 巻頭言

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