2004年12月

待降節、イエス様とともに食事を
鈴木三蛙神父

司祭評議員会からの帰り道、グループホームとして使っている建物の大家さんの店先を車で取りかかって目を見張りました。
ディズニーランド顔負けのイルミネーションではないですか。
建物の周り一面そして庭先も屋根の上も満艦飾の電飾。
屋根の上にテントのように張り巡らされたブルーのイルミネーションがことさらに美しく、子供の等身大のサンタクロースとスノーマン、全部で20体以上壁をよじ登ったり、屋根の上でダンスを踊ったりしていて、庭には大きくメリークリスマスと書いた円筒形の飾りも置かれていました。

暗い世相と不景気を吹き飛ばしたいのでしょうか、
一般の家でもここかしこにイルミネーションが目立つようになってきました。

司祭評議会は渋川の教会で行われました。
聖堂内部にもうけられた会議場・・・。
ここでは教会祭壇の後ろ側に大きな馬小屋が作られていて、そこにも子供の身の丈ほどのマリア様ヨゼフ様、羊たちと羊飼いたち、そして博士たちのご像が置かれていました。
中央にはすし桶が置かれていましたが、馬草桶の代わりのようです。
まだご像は置かれていなかったのですが、イエスの降誕を待ち望む祈りの雰囲気がありました。

巷のクリスマスと教会のクリスマス。
同じクリスマスでも待ち望むものによって大きな違いがあります。
片やお客さん、片や永遠の命の与え主・・・幼子イエス。

星空の中で野宿する羊飼いたちに天使たちは、主の降誕を告げながら、
「いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」(ルカ2章)
とのメッセージをもたらしました。
クリスマスを迎えるのにもっともふさわしい準備は平和のために働くことです。
そして小さくされている人々のために力を尽くすことです。

「わたしの兄弟であるこれらの最も小さい者のひとりにしたのは、すなわち、わたしにしたのである」(マタイ25章)
・・・とのイエス様の言葉を思い起こしながら、この待降節のあいだ、私たちの食卓にイエス様の席をもうけましょう。
「ふたりまたは三人が、わたしの名によって集まっている所には、わたしもその中にいるのである」(マタイ18章)
と言われたのですから、目には見えなくてもそのとき主は必ずその席においでになられるはずです。

そして主の御心にかなうように主とともに平和のために祈りましょう。

教会報 2004年12月号 巻頭言

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