2008年12月

3歳の子の信仰
鈴木三蛙神父

11月30日、待降節の第1主日に堅信式があり、60名の方が受堅されました。
当教会からの受堅者は22名、そのうち14名は中高生でした。頼もしい限りです。

キリストの恵みが注がれる神との交わりは、自然の生命の誕生と成長、その維持に多少似ています。
信者は洗礼によって神の命に生まれ、堅信の秘跡によって強められ、ミサの中で永遠の命の糧で養われるからです。
教会はこの洗礼、堅信、聖体の3つを「入信の秘跡」と呼んでいますが、この堅信の秘跡は聖霊の注ぎそのものなのです。
初代教会の信者は聖霊を注がれると信仰において強められ、自分の信仰を恐れることなく証しし、その信仰の喜びを広めて行きました。
同じように、このたび堅信式を受けた60名も同じ聖霊の注ぎを受けたのです。
聖霊は目に見えません。でも確かに聖霊を受けたことのしるしとして、按手とともに聖香油の塗油がなされたのです。
ですから初代教会の信者と同じ聖霊の賜物を受けていることを信じましょう。

堅信を受けた方々はこれまでにもまして、教会共同体の交わりの中で、すでに堅信を受けている方々と共に、その証しの力を発揮してくださることでしょう。

教会の典礼歴は待降節に入りました。
そして間もなくクリスマス。
どれだけ多くの人がクリスマスを祝うことでしょうか。
日本中と言っても良いでしょう。
そのうちどれだけの人が本当のクリスマスの意味を知っているのでしょうか。
ほとんどの人は知りません。
その人々にクリスマスの真の意味を伝えること。
それはちょっと勇気を出せば私たちにも出来ることです。
そのようなところからわたしたちの証しをしてみてはどうでしょうか。
クリスマスのミサに友達を誘ってみること・・
それはもう立派な信仰の証しです。

同じ30日の朝、朝霞教会の説教の中で谷司教さまは、殉教者となった3歳の子どもについて言及し、
「3歳の子どもが信仰を表明できるのかどうかが列福式の調査で問題なった」
と話しました。
そしてミサに出ていた3歳の子に質問をしました。
「神様と王様とどっちが偉い?」
みんなは固唾をのんで答えを待ちました。
「かみさま」
その子はそうこたえました。
3歳の子どもでも立派に信仰を表明したのです。

教会報 2008年12月号 巻頭言

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