2016年10月

いつくしみ深い神とポーランドの皆さまに感謝
佐藤智宏神父

8月5日、カトリック教会の世界青年の集いである、WYD(ワールドユースデー)クラクフ大会の引率の任務を終えて、無事ポーランドから日本に帰国してきました。
約140名の日本巡礼団の中で、司祭として同伴の任務をしながら、自分自身もポーランドという国と、そして国民の95パーセント以上がカトリック信者であるという現実を体験してきました。

今回、教皇の司式した派遣ミサにおいて、公式発表で100万人以上の参加者が集まったとされています。
「あわれみ深い人々は幸いである、その人たちはあわれみを受ける」(マタイ5・7)をテーマとした今回で第14回目となるWYD、クラクフ大会において、わたしたち日本の巡礼団、特に青年たちは、多くの憐れみといつくしみを、父なる神から、またポーランド国民の方々から受けたと思います。
とにかくこの大会に向けて、多くのポーランドの家庭が、国外から参加するわたしたちのために、家の門をあけて、真に心を開いてボランティア活動に専念し、またホームステイ先を提供してくださいました。
参加したさいたま教区の青年の1人の報告からは、「ホームステイ先で朝から腹いっぱいの食事」と、何もこちらから頼んでいないけど、昼食のための弁当を出かけるときに持たせてくれた」、というありがたい話を聞きました。
これは1人に限ったことでなく、日本の多くの参加者の青年たちから聞きましたし、また他の国から参加した青年たちにも同じように暖かく接してくださる家庭が数え切れないほどいらっしゃいました。

また、この巡礼期間中、日本語学校の生徒の若者たちが、各グループに数人割り当てられて、日本人でこの学校を経営している兵頭先生の指揮のもとに、通訳とクラクフ市内を歩くときの案内役などに徹してくれました。
旅人に宿を貸し、すべてにおいて温かく接してくださったボランティアの若者たちをはじめ、いつくしみ深き神とポーランドの皆さまに心から感謝いたします。

教会報 2016年10月号 巻頭言

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