2019年5月

生きておられるかた
教皇フランシスコ

兄弟姉妹の皆さん、ガリラヤに戻りましょう。

婦人たちはイエスを思い起こしながら、墓から出ました。
信者は墓場にいつまでもいないで、生きておられるかたを探しに行くよう招かれていることを、復活祭は教えてくれます。
「わたしは人生の中で、どこに向かっているのだろう」と自らに問いましょう。
ときには、尽きることのない問題のみに向かって進み、助けを求めるときにだけ主に向かいます。
しかしその場合、わたしたちの足取りを方向づけるのはイエスではなく、わたしたち自身のニーズです。
生きておられるかたを死者の中に探し続けているのです。
また、主に出会った後にも、わたしたちはどれほど頻繁に死者の中に戻り、復活した主によって変えられることもなく、自分の嘆き、後悔、傷、不満について思いめぐらしながら、心の中をさまよっていることでしょう。

兄弟姉妹の皆さん、生きておられるかたを自分の人生の中心にしましょう。
目先のことや、山ほどある問題に惑わされないよう、恵みを願い求めましょう。
罪の浅瀬や、失望と恐怖という暗礁に乗り上げずに進めるよう、恵みを願い求めましょう。
イエスを探し求めましょう。
そしてイエスに自分たちを見つけていただきましょう。
何よりもまずイエスを探し求めましょう。
そうすれば、わたしたちもイエスとともに復活するでしょう。

2019年4月20日「復活徹夜祭ミサ説教」より(www.cbcj.catholic.jp/2019/04/25/18940/)

教会報 2019年5月号 巻頭言

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