2022年6月

聖体を授ける奉仕について
御前(みさき)ザビエル

「これをわたしの記念として行いなさい。」と願われた主イエスが、わたしたちのために制定してくださったご自分の記念であるミサを、わたしたちは主日ごとにささげます。
信仰、希望、愛を養う大切な祭儀です。
みことばの朗読者、共同祈願の意向を作成する方、オルガニスト、先唱者、侍者、受付やお花を生ける方、ミサ献金と維持費の計算をする方、聖堂の掃除当番など、たくさんの方の協力によって、わたしたちはミサをささげることができます。
そうした役割の中に、聖体奉仕者もいます。
正式的な名称を書けば、「聖体授与の臨時の奉仕者」です。

2011年、カトリック典礼委員会によって発行された聖体奉仕者の手引きによると、聖体授与は通常、司教、司祭、助祭の役割ですが、病気、高齢、あるいは拝領者が非常におおぜいであるためにミサが大幅に長引く場合、聖体を授ける司祭を助けるために主任司祭は信徒の中から聖体奉仕者を任命することができる、と定められています。
ご聖体を授ける奉仕について、畏れ多いことと思うかもしれませんが、実際には、みことばの朗読もとても大切な役割で、自分の口をとおして神が語ってくださることを思えば、これもご聖体を授けるのと同じく、つつしんで、心を尽くして奉仕すべきことでしょう。
叙階された司祭からであれ、任命された信徒からであれ、いただく主イエス・キリストはお一人です。
聖体拝領の列に並び、司祭や信徒の前に立つとき、わたしたちに示されたキリストの御からだであるご聖体に対して、心から「アーメン」と応えます。
いただくパンは本当にキリストご自身であると宣言し、日常生活においてわたしたちは、いただいたキリストへと変えられるように祈ります。

今年の11月27日からミサの新しい式次第を使うことになります。
拝領の前に、今まで「神の小羊の食卓に招かれた者は幸い」と呼びかける司祭に、「主よ、あなたは神の子キリスト、永遠のいのちの糧、あなたをおいてだれのところに行きましょう」と応えるほかに、「主よ、わたしはあなたをお迎えするにふさわしい者ではありません。おことばをいただくだけで救われます」とも応えられます。
これからも、ミサをとおしていただくみことばとご聖体によって、一人でも多くの人が救われますように。

教会報 2022年6月号 巻頭言

 

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