2023年4月

ありがとう、ごめんなさい、お願い
御前(みさき)ザビエル

わたしは2023年4月10日付で、草加教会主任司祭、川口教会管理者に、さいたま教区、マリオ山野内倫昭司教様に任命されました。
浦和教会で奉仕した3年間は、早くも終わってしまいます。
最後となる教会だよりの巻頭言では、次のことばに、今のわたしの心持ちを託したいと思います。
それは、教会学校の子どもたち、またはキリストの道を歩もうとされる方々に、祈りについて話すとき、三つの要素があると紹介することです。
つまり、賛美に満ちたあいさつをしてから、ありがとう、ごめんなさい、お願いという、覚えやすい三つのことばで説明します。

ありがとう
司祭は、主日ごとに、自己にゆだねられた共同体のためにミサをささげるように勧められています。
ミサの第二奉献文で、「キリストの御からだと御血にともにあずかるわたしたちが、聖霊によって一つに結ばれますように」と唱えながら、神に呼び集められた皆さんの方へ眼差しを注ぎ、浦和の共同体をゆだねてくださった神に感謝し、またいつも一つに結ばれるようお祈りしてきました。
この地で3年間、皆さんに仕えさせていただいたことを、心から神に感謝しています。
そして皆さんが、惜しみなく支え、大切にてくださり、協力してくださったこと、喜びと希望、悩みや悲しみを打ち明けてくださったこと、また主イエスの道を歩む皆さんの同伴者とさせてくださったことに、心から感謝しています。

ごめんなさい
司祭は、天使の心をもって仕えるようにと勧められています。天使のように、いわば神からの使いとして、救いの喜ばしい知らせを伝える者、いろいろな困難につまずいても、神の道を歩み続けられるように励ます者、出産、洗礼、七五三、初聖体、成人、結婚、ゆるし、病者の塗油、最後の旅のお送りするまで、一人ひとりの人生に絶えず神の豊かな祝福が注がれていると伝える者、支え、助け、慰めを求めて教会の門を叩く人を温かく迎える者になるよう努めていますが、弱い人間でもあります。
3年の間に、気が付かないうちに適切ではなかった「思い、ことば、行い、怠りによって」誰かを傷つけたならば、心からお詫びいたします。
これからも神の恵みとして、出会った皆さんのために、お祈りいたします。

お願い
お願いが二つあります。
一つ目は、4月16日の復活節第二主日に、浦和と朝霞教会の司牧者として任命された中嶋義晃神父様を、心から温かく迎えてください。
ちなみに、中嶋神父様を迎える主日は「神のいつくしみの主日」とも呼ばれています。
どうか神に代わって、新しい司祭を大切にしてくださるようお願いいたします。
二つ目のお願いは、草加と川口教会の新しい場で司牧の働きをすることになったわたしのために祈ってくださることです。
司教様からいただいた任命書に記されているように、「宣教司牧に当たっては、ブロックの他の司祭、シスター、信徒とよく話し合い、福音を生きる共同体を育むよう努めてください」という方針を大切にし、司牧できるよう、皆さんの心からのお祈りを願っております。

復活された主イエス・キリストの喜びと平和が、皆さんの上に豊かにありますよう、お祈り申し上げます。

教会報 2023年4月号 巻頭言

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