2020.05.24 主の昇天 A年

聖書箇所は、カトリックパリ外国宣教会による「日ごとの福音」で読むことができます。
日ごとの福音:https://www.higotonofukuin.org/spip.php?page=quotidien&date=2020-05-24

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「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。
そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」
(使徒言行録 1・8)

第1朗読(使徒言行録 1・1〜11)

味わう

主イエスの昇天を祝う時、大学時代の文学の先生のつまらないジョークを思い出します。
フランスでは休日になっている主の昇天を、ちょうどご復活祭から40日目に当たる、復活節の第6と第7の主日の間の木曜日に祝います。
先生は、「来週の木曜日、イエスのエレベーターの祭日だからお休みですよ」とふざけていました。

イエスの昇天は目に見える現象ではなく、言い尽くせない神秘です。
神の存在を示す雲に覆われた弟子たちの目から見えなくなったイエスは神の見えない神秘の中に入られたと祝います。
「主の昇天にわたしたちの未来の姿が示されています」。わたしたちもいずれ、神の栄光のうちに高められると希望しています。

昇天は地理的な移動ではなく、限られていた時、時代、場所の束縛なしに、救い主である主イエス・キリストが、いつも共にいてくださり、またわたしたちに聖霊を送ってくださるという祝いです。

祈る

3番目の福音書と使徒言行録を書いた福音記者聖ルカに祈ります。
「40日にわたって彼らに現れ、神の国について話された」と書いていますが、祈りの中で、主イエスご自身がわたしたちの心に話しかけ、話されたことばを聞き分け、深く味わうことができるように祈ります。

生きる

・「あなたがたは間もなく聖霊による洗礼を授けられる」というイエスの約束を思い起し、洗礼と堅信を通していただいた聖霊の力強い恵みを確認します。聖霊はわたしたちを神の子どもとし、「キリスト化」してくださいます。♪♪キリストのように考え、キリストのように話し、キリストのように愛そう。力の限り♪♪
・主イエスからの使命を思いめぐらします。「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる」。
・「証人」の原語の意味は「殉教」です。いのちを尽くし、魂を尽くし、心を尽くして主イエスの証人になっているかどうかを日常の生活を反省します。

答唱詩編(詩編 47・2〜3、6〜9)

「主は喜びの叫びうちに、角笛の響きとともにのぼられた」ということばがあるから、主の昇天のためにこの詩編が選ばれたでしょう。
もしかしたら、エルサレムの神殿でイスラエルの王の即位の式の時に歌われた祈りかもしれません。
しかし、地上の王より、すべてを愛のうちに君臨してくださる神をほめたたえる祈りです。

「すべてを超える神、おそるべきかた、世界を治める偉大な王」ですが、なぜ「おそるべきかた」なのか。
悪の力よりはるかに強い神なので、「おそるべき」であるという、神に対する称賛のことばです。

この世の中、キリストが世界の王であるという事実は目立たないことですが、いずれ、必ず、すべての生きものが神のうちに一つに集められ、「すべての民よ、手を打ちならし、神に喜びの叫びを」あげる時が来るという希望をもって、この詩編を唱えましょう。

第2朗読(エフェソ 1・17〜23)

味わう

この朗読の前の16節は「祈りの度に、あなたがたのことを思い起こし、絶えず感謝しています」と導入のことばがあって、「どうか、わたしたちの主イエス・キリストの神、栄光の源である御父が、あなたがたに知恵と啓示との霊を与え、神を深く知ることができるようにし、心の目を開いてくださるように」と使徒パウロが祈ります。

この照らしの祈りの目的とは、
・与えられている希望を悟ること、
・受け継ぐものがどれほど豊かな栄光に輝いているかを味わうこと、です。

「受け継ぐもの」とは、旧約時代の人々にとって、奴隷の状態から解放されて、入ることのできた約束の地であり、キリスト者にとって、「豊かな栄光に輝いている」永遠のいのちです。(コロサイ 1・12)

祈る

・祈り方はさまざまです。優れた祈り方の一つとして、神のことばを読み、味わい、心に響いたことばをかみしめる祈りがあります。
・今日の第2朗読は、エフェソの教会のキリスト者のための祈りなので、使徒パウロのことばを一つひとつ味わって祈るようにします。

生きる

「神は、この力をキリストに働かせて、キリストを死者の中から復活させ、天において御自分の右の座に着かせ、すべての支配、権威、勢力、主権の上に置き、今の世ばかりでなく、来るべき世にも唱えられるあらゆる名の上に置かれました」

キリストの勝利に与っているわたしたちは、毎日の生活において、すべての支配(罪、ねたみ、恨み、不和、不平など)に打ち勝つように生きましょう。

「霊的な昇天」をするように、わたしたちも努めます。
・体の目ではなく心の目が開かれて、
 ・イエスが神の栄光のうちに昇られたように
 ・わたしたちも神の光の中に入って
 ・神の招きによって希望が与えられていること
 ・豊かな栄光に輝く遺産、キリストにおいて神の子どもとしていただいていること

福音朗読(マタイ 28・16〜20)

味わう

受難の前に、おそらく散ってしまう弟子たちにイエスは、告げました。「わたしは復活後、あなたがたより先にガリラヤへ行く」(マタイ 26・32)。
+ ガリラヤで初めてイエスに出会った弟子たちは、またガリラヤで最後に復活された「イエスに会い、ひれ伏した。しかし、疑う者もいた」

わたしたちはどうでしょうか。
+ 心の中に、イエスとの最初の出会いの記憶があるでしょうか。
+ 心に最初に響いたイエスのことばを、今覚えているのでしょうか。
+ 心から、「主イエスよ、あなたについて行きます」と思った最初の約束を覚えていますか。  
+ 今も、「イエスよ、あなたに従って歩みます」と言えるように。

祈る

祈る時にいつも「父と子と聖霊の名によって」祈ります。あらためて、唯一の神を信じ、父と子と聖霊の三位一体の神の神秘を味わって祈ります。

十字のしるしをゆっくり大きく、額から胸へ、肩から肩へと自分の身に切ります。十字がわたしたちを包み込むように。
・額に触れた時、計り知れない神の愛を思いめぐらし、忘れないように祈ります。
・胸に触れた時、わたしたちの気持ちと感情すべてがキリストの心に適うように祈ります。
・左と右の肩に触れた時に、神の国の到来のために働くことができますように祈ります。
・わたしたちのすべてを、額から胸へ、肩から肩へと描かれるこのしるしに集中して十字を切って祈ります。

生きる

疑う弟子がいたにもかかわらず、イエスは使命を与えてくださいます。弱い人間を通して聖霊は、神の国が来るように働いてくださいます。

「だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい」
・行って、自分から出て、人々の間に、人々の中に入って
・とくに苦しんでいる人、悲しんでいる人の方へ惜しまず出かけて行くように。
・罪をゆるし、新しいいのちを与えてくださったキリストの勝利の喜びを放って生きましょう。

キリストとともに生き、キリストに結ばれ、キリストに満たされて生きましょう。

キリストは、去っていったのではなく、すべての人とともに、苦しんでいる人とともに、わたしたちとともにいてくださいます。

霊的な拝領の祈りとして、今日の「拝領祈願」を唱えます。

全能永遠の神よ、地上を旅するわたしたちは、今、いのちの糧に強められて祈ります。天に上げられたキリストに結ばれて、いつも永遠の国を目指すことが出来ますように。
わたしたちの主イエス・キリストによって、アーメン。

  • bible-20200524.pdf

    PDF版の「主日の聖書の解説・2020年5月24日 主の昇天 A年」です

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