教会報の巻頭言

主のご降誕、そして、新年おめでとうございます
マリオ 山野内倫昭司教

「地には平和、御心に敵う人にあれ」(ルカ2・14b)

今日、元旦の日は「神の母聖マリア」の祭日であります。また、「世界平和の日」とも定められています。
年の初めに当たり、特に聖母マリア様の取り次ぎによって、世界のリーターたちが教皇フランシスコの平和への呼びかけに応え、もっと真剣に知恵と力をあわせ、平和な世界が築かれるよう祈りましょう。

私たちは、去年11月、教皇様の訪日を受け、喜びに溢れて、新しい年を迎えています。
教会、修道院、学校、施設、そしてご家庭にも、教皇様のポスターやカレンダーが張られ、個人で撮った写真や記念品が大切に残されていると思います。
しかし、もっと大切なのは教皇様が私たちに向かって呼びかけて下さったメッセージの一つひとつを心に刻み、新年の歩みの中で実現していくことです。

神を愛し、隣人を愛し、自然を大切にしましょう

教皇様から頂いた呼びかけの中で、この年の初めの日に、一つだけを私が選ぶとしたら、「私たち一人ひとりが平和の道具になるように」との呼びかけです。
私たち一人ひとりが、その暮らしている場所で、様々な違いを超えて、たとえ小さくても、共に出来ることを工夫しながら行われるならとても幸いです。

「平和の道具になる」ための素晴らしい道の一つは、「生きとし生けるものすべての家である地球」を大切にし、守ることだと教皇様はおっしゃいます。
美しい自然に恵まれた日本でも、拡大してやまない経済活動のために、環境の破壊は危機的な状況となっています。
それは海一つ、海辺の砂浜の姿を見るだけですぐ気づかされます。
地球は海によって生きています。私たちの日常生活のために必要としているものの多くは海を渡る船によって運ばれています。
潮の流れにより海に命が豊かに与えられ、そこで育まれた様々な種類のいのちが私たちのいのちを支えてくれています。
私が33年間暮らしたアルゼンチンと比較すれば、自然を大切にする活動は日本が遥かに進んでいます。
しかし、私たち自身の意識は全く不十分で、一致した協力、一層の努力が必要です。

自然を大切にすることは「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神を愛しなさい。隣人を自分のように愛しなさい。」(マタイ22・36〜40)という私たちが最も大切にしている掟と深く結ばれています。
宗教の壁を超える、すべての人にとっての、共通で緊急の課題です。皆様の愛する小教区において、ご家庭において、そして、地域の皆様との交わりの場において、「自然を大切にする」活動を何か工夫し、実現して下さるようにと願っています。

皆様、新しい年が真に豊かなものでありますように、神様の豊かな祝福を祈ります。また、私たちの聖母マリアへの信頼が一層深くなるように祈りましょう。
「神の母聖マリア、私たちのためにお祈りください。アーメン」

2020年 元旦

教会報 2020年1月号 巻頭言

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