2004年1月

クリスマス、そして新年おめでとうございます。
鈴木三蛙神父

「神父さん雪が降りましたよ」。廊下で顔をあわせるなりMさんがそう声をかけてきました。
夕べ遅く降り出した雨が、朝には雪になって一面銀世界となっていました。

車を雪に強いスタッドレスにしようとタイヤを車に積んだはいいが、「タイヤ館」に行く暇が無くてそのままになってしまった。
これでは帰省を予定している人たちが押し掛けて、待ち時間も長くなるだろう、思った時に替えておくべきだったな・・・そんな思いが一瞬脳裏をかすめました。

一昨日は暖かいクリスマスでコートもいらないほどでしたが、確実に冬はやってきていました。
東北の生まれであるにもかかわらず小生寒さは大の苦手です。
すぐ風邪をひき、のどをやられて咳が1ヶ月ほども止まらなくなるからです。
しかし、雪は大好きです。

雪は全てのものを白一色に覆い尽くします。
ぬかるみも、枯れた蔦の絡む木々も、収穫が終わり枯れた大根の葉が一面に散らばっていた畑も、朽ち果てた家屋も、うち捨てられていた廃材の上も、真っ白な雪が覆い尽くし、それらは銀色に輝きます。

「悪い行いをわたしの目の前から取り除け。
悪を行うことをやめ善を行うことを学び、裁きをどこまでも実行して搾取する者を懲らし、孤児の権利を守りやもめの訴えを弁護せよ。
主は言われる。たとえ、お前たちの罪が緋のようでも雪のように白くなることができる。」(イザヤ書1・16-18)

イザヤの預言はイエスの十字架によって実現しました。

イエスの十字架は私たちのすべての罪を覆い、神の国へ入るための礼服をその上から着せかけます。
雪は、私たちすべてがイエスによって純白の世界に替えられたことを想い起こさせ、感謝をもって主に仕えようとの想いを新たにさせるのです。

雪は私にとって、感謝の心への呼びかけと映ります。
新しい年が、全ての人にとって恵みの年となりますように!

教会報 2004年1月号 巻頭言

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